ページ

2004年9月15日水曜日

TechEd 2004 Yokohama レポート - 9/7(火) TechEd 初日

うーむ、セッションを聞きながらノート PC を立ち上げてリアルタイムに書いてはいたんですが...
blog に POST するのがすっかり遅くなってしまいました。


9/7(火) TechEd 初日(Learning Day)
AM9:30 ごろ会場であるパシフィコ横浜に到着。広島以西は台風 18号のために新幹線が止まっているとのことでしたが、特に遅れもなく着きました。
で、さっそく受付を済ませて、とりあえず MVP Lounge へ。
MVP Lounge っていうのは MVP や MS の関係者の人のみが入れる部屋。といっても、荷物置き場兼休憩室という感じで、特に何があるというわけではないんですけどね(そんなこと言ったら怒られるか?(^^; )。
すでに最初のセッションは始まってしまっている時間だったのでここで次のセッションが始まる時間までまったりと待ってました。


以下は私が受けたセッションの記録です。
ちゃんとした内容はポストカンファレンス DVD なんかを見てもらうとして、あくまでも個人的な感想です。


■ L3-224 300秒 30分でズバリ - ".NET アプリケーションの動作"
MVP for C# の小野修司さんのセッション。Room E。


席はほぼ満席でした。キーノートスピーチがある明日からの 3日間がメインで、今日はもっと人が少ないのかと思ってたのでちょっと以外でした。


んで、セッションの内容ですが、.NET なアプリケーションはどうやって動いているかという基本的な部分のお話。
コンソールアプリを例に exe には MSIL やメタ情報が含まれている、Win アプリだと Application.Run でメッセージループが動く、ASP.NET では aspx からコードが自動生成されてそれが動く、、、といった内容です。
このセッションで取り上げられていたことって、たぶん 「知らなくてもプログラムは書ける」 部分なんだと思います。けど、こういう基本的な部分はぜひ押えておきたいところですね。
こういうのは決してトリビア(無駄知識)なんかじゃなくて、実際に役に立つと思いますし。


ただ、ちょっと 30分に収めるには盛りだくさんすぎたかなぁ。


■ L3-225 300秒 30分でズバリ - "Visual Studio.NET 概要"
上記に引き続きのセッション。スピーカーは MVP for C# のこだかかおるさん。Room E。


諸事情により予定した内容と変更してお送りしますとのこと(笑)
「なぜ統合開発環境なのか?」、「統合開発環境だと何が便利になるのか?」、そして当然 「Visual Studio.NET はなにが便利なのか?」 という話でした。
個人的には VS.NET の紹介のところよりも、最初のほうの 「統合開発環境とは」 みたいな部分が妙におもしろかったです(^^


途中からは実際に VS.NET を動かしながらのデモ。
こだかさんお気に入りというリソースによるマルチランゲージは確かに便利そうですね(使ったことないです)。


■ お昼ごはん
別にお弁当やランチがあるというわけではありませんでした。
ただ、受付時に 1500円/日のチケットをもらってますので、近所にあるほとんどのお店でそれが使えます。
んで、MVP な人たちといっしょにおそばを食べてきました。


■ L4-S01 マイクロソフトのコンポーネント技術はどう変わってきたか?
スピーカーはマイクロソフトのテクニカルエバンジェリストである荻原さん。Room F。


TechEd 10周年記念の番外編的なセッションということで、かなり広範囲なお話。
おもしろかったです。


(コンポーネントを取り巻く)フレームワーク実装の話の中で


IoC コンテナ、Hollywood principle、Plug-in アーキテクチャ(Dependency Injection。マーチンファウラーはこの用語を使っていたとも)


なんていう用語が出てきました。うーん、知らん(^^;


あと、CLR ホストの解説で、


「Win32 ホストプロセスの中のアンマネージドな main が動き、COM のレイヤを通って、マネージドなアプリケーションドメインが動く。今の CLR ホストのインターフェースはとてもプア。しかし、SQL Server 2005 が出ると大きく変わる。」


という話があったのがかなり気になったりして。やっぱり、SQL Server 2005 が CLR をホストするためには、かなりの拡張が必要だったんですね。


んで、コンポーネント技術の話が自然とアスペクト指向の話になるわけですが、このあたりのお話もかなり面白かったです。


最後に IMDB とか Strage+ とかって覚えてますか?なんていうネタもありましたが(^^


■ L4-S02 マイクロソフトのデータアクセス戦略
スピーカーはマイクロソフトのアーキテクトエバンジェリストの野村さん。Room F。


こちらも、TechEd 10周年記念番外編的セッション。
メインは、Windows DNA アーキテクチャ(笑)。いやー、懐かしい。
けど、Windows DNA という言葉自体は使わなくなりましたけど (それ以前にこの言葉って普及したのかなぁ?)、考え方とかをあらためて聞いてみるとかなりちゃんとしているというか、今言っていることとたいして変わらないんですね。


Windows DNA の構成要素として出てきたデータオブジェクトの話は自分的にはちょっとホットな部分。


データオブジェクトはデータのエンティティを表現する。
ビジネスオブジェクトはステートレスに設計すべき。
ビジネスオブジェクトのステートはデータオブジェクトに入れる。
データオブジェクトには作成・更新・取得・削除(CRUD)のメソッドをもたすべき。


なんて話が出てました。


そういや、O-R マッピングの話で 「Object Spaces は SQL Server 2005 と同時期に出る」 とスピーカーの野村さんが言ってたように思うけど延期になったんじゃなかったっけ?


あと、ビジネスロジック定義の場所として



  • ビジネスオブジェクトにおく。

  • ストアドプロシージャにおく。

の両方があり得るという話も。この議論ってやっぱりあったんですね。あんまり聞かないんだけど、自分的にはかなり気になってたところだったりします。
で、「結論がでてるわけじゃないけど、J2EE は前者より、マイクロソフトは後者よりと言っていいかも」 とのことでした。


あと、データ範囲の確認(validation)は基本的には UI 層で、という話もあったんですが、ここも気になってたりします。
うーん、どうなのかなぁ。基本的にはビジネスロジック側で validation すべきという気がするんですけど。ちょっと調べてみる必要あり。


■ L4-S03 マイクロソフトにおけるユーザインターフェイステクノロジの今昔
スピーカーはマイクロソフトのデベロッパーエバンジェリストの西谷さん。Room F。


これまた、TechEd 10周年記念番外編的セッション。
1999年の PPT をほとんどそのまま使ったセッションでした(笑)
Scripting Technology 概論として ActiveX Scripting Engine なんかが解説されていたんですが、この辺は今も変わってないですね。VBScript とか Windows Scripting Host とかって今も現役ですし。


面白かったのは


「実は 1999年当時にも Web だけではなく Win32 アプリや ActiveX コントロールをうまく組み合わせるようにしましょう、と言っていた。というのもブラウザベースの Web アプリの操作性が悪いのは明らかだったから。けど、マーケティング戦略的にあまりこれは全面にでず、ブラウザベースの Web アプリばかりが強調されていた」


という話。
今ではスマートクライアントとかって呼ばれてますけど、言ってることは同じですね。


いかにも ASP (Active Server Pages) という、ソース上でクライアントサイドスクリプトとサーバサイドスクリプトが混ざり合ったもののデモがあったんですが、当然 「ASP だとこれはこれでよかったんですが、今はちゃんと UI 処理とビジネスロジックを分離しましょう。別にこれは ASP に限った話ではありません。ASP.NET だって同じです。コードビハインドのおかげで分かれているように見えるときもありますが、ボタンクリックのイベントハンドラに DB に接続してデータを取得して、、、なんてコードを書いちゃうと完全にロジックが埋め込まれた形になってしまいます。デモなんかだとこういうコードを書いちゃういますし、ちょっとしたサンプルだとこういうコードになってることが多いですが、ちゃんとコンポーネントとして分離しましょう」 という話がありました。
まったくもってそのとおりですね。


最後に、Virtual PC 上の Win 3.1 で VB2 を動かすなんていうデモもありました(^^;
おぉ、デスクトップの左下にプログラムマネージャがいるぞ(^^;


■ MVP & Community Party
初日の最後はマイクロソフトの方々、MVP な方々、INETA Japan などのコミュニティの方々なんかといっしょにパーティがありました。
んで、なぜかジャンケン大会で優勝してしまい、Creative Media の 30G の MP3 Player を頂いたりしちゃいました。ありがとうございました。
その後、二次会に突入。30名くらいでしたでしょうか?
さらに、ホテルの部屋で 3時くらいまで飲みながら数名の方と話してました。

1 件のコメント:

  1. 小野@どっとねっとふぁん2004年9月16日 11:12

    > ただ、ちょっと 30分に収めるには盛りだくさんすぎたかなぁ。


    ちょっと消化不良だったので、もう一回同じネタをベースにどっかでやってみたいです。


    > そういや、O-R マッピングの話で 「Object Spaces は SQL Server 2005 と同時期に出る」 と

    > スピーカーの野村さんが言ってたように思うけど延期になったんじゃなかったっけ?


    延期になったはずですよねぇ。。。

    目玉の1つだったと思ってたのに。


    #V2.0よりSQL Server 2005が遅れるって話あったっけ?

     もしそうなら、V2.0からは落ちたけど、SQL Server 2005と一緒、というのもあるかも。


    > あと、データ範囲の確認(validation)は基本的には UI 層で、という話もあったんですが、

    > ここも気になってたりします。


    ASP.NETのvalidateはブラウザ側でチェック、そしてサーバ側でもチェックしてるんじゃなかったかな?

    そのあたりがあるからかも。


    返信削除

注: コメントを投稿できるのは、このブログのメンバーだけです。